この気持ちについて
考え込みたいという気持ちは、少し変わった欲求に聞こえるかもしれません。けれど、すぐに答えの出ない問いを抱えて黙っている時間には、ほかでは得られない充実があります。情報を次々に浴びる毎日の中で、ひとつのことを長く考える機会は意外と少ないものです。
この気持ちの感情浴は、見終えたところから始まります。作品が閉じても問いが閉じず、数日たってから別の場面がふいに思い出される。泣く・笑うのような分かりやすい動きはなくても、心の底のほうがゆっくり動き続けている状態です。
カズオ・イシグロの小説『わたしを離さないで』は、穏やかな語りの奥に大きな問いを隠していて、読み終えてから重さが増していきます。岩明均の漫画『寄生獣』は、人間とそうでないものの境目を最後まで問い続けます。映画『十二人の怒れる男』は、ひと部屋の中の議論だけで、正しさとは何かを観る側にも考えさせます。
考え込む感情浴は、誰かと話したくなる気持ちとも相性がよいものです。感情浴会でこの気持ちを選ぶと、作品の時間より話し合いの時間のほうが長くなりがちです。
考え込みたいときの作品
この気持ちで記録された17作品です。しずくの数は、心が動いた大きさの目安で、作品の出来を採点したものではありません。
この気持ちになれる場面
考え込みたい作品が、どんな時によく浸かられているか。場面ごとに、作品と特集を束ねています。
近くにある気持ち
考え込みたい気持ちのとなりにある言葉です。少し違う角度から浸かりたいときに。





