この気持ちについて
切なさは、届きそうで届かないものに対する気持ちです。すれ違い、間に合わなかった言葉、同じ場所にいるのに違う方を向いている二人。悲しみほど重くはなく、ときめきほど明るくもない、その中間で胸がきゅっと締まる感覚です。
感情浴で切なさを求めるのは、自分の中に言葉にならなかった思いが残っているときが多いようです。作品の中の誰かが、自分と同じように届かなかった思いを抱えているのを見ると、その思いにようやく形が与えられた気がします。
新海誠監督のアニメ映画『秒速5センチメートル』は、少しずつ離れていく二人の時間を、季節の光と一緒に描いて、切なさという気持ちそのものを映像にしたような作品です。住野よるの小説『君の膵臓をたべたい』は、限られた時間の中で近づいていく二人の距離が、最後まで読み手の胸を締めつけます。映画『ニュー・シネマ・パラダイス』は、故郷と映画館と、そこで過ごした時間への思いが、終わり近くの場面で一度にあふれ出します。
切なさの感情浴は、秋の夕方や、帰りの電車の窓際のように、少し暮れかけた時間によく似合います。
切なくなりたいときの作品
この気持ちで記録された22作品です。しずくの数は、心が動いた大きさの目安で、作品の出来を採点したものではありません。
この気持ちになれる場面
切なくなりたい作品が、どんな時によく浸かられているか。場面ごとに、作品と特集を束ねています。
近くにある気持ち
切なくなりたい気持ちのとなりにある言葉です。少し違う角度から浸かりたいときに。





