この気持ちについて
癒されたいときの心は、どこかがすり減っています。大きな傷ではなく、小さな擦り傷がいくつも重なった状態です。求めているのは驚きや感動ではなく、何も悪いことが起きないという安心です。
この気持ちの感情浴は、ぬるめのお湯に近いものです。登場人物が取り返しのつかない失敗をしない、誰かが意地悪をしても長くは続かない、読み終えたときに世界が少しだけ丸く見える。そうした作品に身を置いていると、固くなっていた肩が知らないうちに下がっています。
あずまきよひこの漫画『よつばと!』は、五歳の女の子の毎日をただ追いかけるだけで、ページをめくる手が自然とゆっくりになります。宮崎駿監督の映画『となりのトトロ』は、何度目でも同じところで同じように安心できる作品です。ゲームなら『どうぶつの森』のシリーズのように、先を急がされない世界が向いています。
癒しの作品は、初めて出会うものより、何度も戻っている作品のほうが効くことが多いのも特徴です。筋を知っているからこそ、身構えずに浸かっていられます。
癒されたいときの作品
この気持ちで記録された6作品です。しずくの数は、心が動いた大きさの目安で、作品の出来を採点したものではありません。
この気持ちになれる場面
癒されたい作品が、どんな時によく浸かられているか。場面ごとに、作品と特集を束ねています。
近くにある気持ち
癒されたい気持ちのとなりにある言葉です。少し違う角度から浸かりたいときに。

