この気持ちについて
優しくなりたいと思うのは、自分が少し尖っていると気づいたときです。言い方がきつくなった、人の話を最後まで聞けなかった、小さなことにいらだった。そういう日の終わりには、もう一度柔らかい自分を取り戻したくなります。
この気持ちの感情浴で選ぶのは、誰かに優しくされる話よりも、誰かに優しくしている人の話です。見返りを求めずに手を差し出す人物を見ていると、その手つきがこちらの手にも少しだけ移ってきます。
小川糸の小説『ツバキ文具店』は、手紙の代書を請け負う主人公が、依頼人の言いにくい気持ちを代わりに言葉にしていく物語で、人の事情に寄り添う姿勢そのものが優しさとして伝わってきます。宇仁田ゆみの漫画『うさぎドロップ』は、独身の男性が思いがけず幼い子を引き取り、戸惑いながら暮らしを変えていく様子を描きます。シェル・シルヴァスタインの絵本『おおきな木』は、与え続けることの意味を、読む年齢によって違う角度から問いかけてきます。
優しくなる感情浴は、終わったあとに誰かへ連絡をしたくなることがあります。その気持ちに素直に従うのも、感情浴の続きです。
優しくなりたいときの作品
この気持ちで記録された12作品です。しずくの数は、心が動いた大きさの目安で、作品の出来を採点したものではありません。
近くにある気持ち
優しくなりたい気持ちのとなりにある言葉です。少し違う角度から浸かりたいときに。

