子どもが寝たあと、たたみかけの洗濯物をソファに広げたまま、第1話を再生しました。
たたみ終わるころには終わるだろう、と思っていたんです。気づいたら手が止まっていて、タオルを一枚持ったまま、にやにやしてました。いや、ほんとに。
『逃げるは恥だが役に立つ』は、大学院を出たのに就職がうまくいかなかった森山みくりが、家事代行の仕事で、会社員の津崎平匡の家に通うところから始まるドラマです。
ある事情で、みくりはその仕事を続けられなくなりそうになる。そこで出てきた案が、結婚を「就職」にしてしまうこと。平匡が雇い主、みくりが従業員。お給料を払って、家事をしてもらう。籍は入れずに、周りには夫婦ということにしておく。
設定だけ聞くと、ちょっと理屈っぽい話なんですよね。でも観ていると、これがちゃんと恋の話になっていくんです。
はるまきが好きな場面
いちばん好きなのは、二人が「ハグの日」を決める回です。
雇い主と従業員なので、何をするにも取り決めがいる。だから、ハグにも曜日を決める。火曜日はハグの日。そういうことにしちゃう。
大人二人が、真面目な顔で、肩をぎこちなく寄せ合う。それが毎週ちょっとずつ変わっていく。最初はお互いの腕の置き場所に困ってたのが、回を重ねるうちに、ほんの少しだけ長くなる。はるまきはこの場面を観るたびに、ソファの上で足をばたばたさせてました。家族には見せられない顔でした。
もうひとつ、みくりの頭の中の妄想が、テレビ番組のパロディになって出てくる場面も大好きです。ニュース番組になったり、討論番組になったり、ドキュメンタリーになったり。困ったときほど、みくりの頭の中は騒がしくなる。自分も台所で、ひとりで勝手に言い訳の練習をしたりするので、あれは他人事じゃなかったです。
しずくが二つの理由
しずくは二つにしました。
大泣きする作品でも、胸をえぐられる作品でもないんです。心がどーんと動くというより、ずっと小さく、ことことと煮込まれている感じ。
でも、その小ささがいいんですよね。平匡さんがちょっとだけ自分の気持ちを言えた、とか、みくりが一度だけ弱音を吐いた、とか。そういうちっちゃい一歩に、こっちまで一緒に喜べる。大きく揺さぶられるより、こういう作品を観たいという夜は、案外多いと思います。
それと、恋の話の横で、働くことや、家事の値段や、年齢のことも、ちゃんと描かれてます。みくりの伯母の百合ちゃんの話は、観る年齢によって刺さる場所が変わりそうです。はるまきは、観るたびにそっちのほうが気になってきました。
誰に
- 恋愛ものは照れくさい、と思っている人
- 家のことと仕事のことで、頭がいっぱいの人
- 何かを始めたいけど、ちょっと怖い人
いつ
疲れて帰ってきた平日の夜に、一話ずつ。寒い季節に、あったかい部屋で観るのがおすすめです。
一気に観たくなるんですけど、はるまきは一気見した翌朝がつらいのを知ってるので、一晩に二話までにしてます。休日の朝に最終回を観る、というのもいいですよ。観終わったら、きっと体を動かしたくなると思います。
作品データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 逃げるは恥だが役に立つ(テレビドラマ) |
| 原作 | 海野つなみの漫画 |
| 脚本 | 野木亜紀子 |
| 出演 | 新垣結衣、星野源、石田ゆり子、大谷亮平 |
| 媒体 | ドラマ |
| 放送 | 2016年10月〜12月 |
| 話数 | 全11話 |
| そのほか | 2021年1月2日に特別編が放送されました |
近い気持ち
一月の感情浴会(第9回)で、はるまきの進行で取り上げました。記録は栞です。お正月に特別編を観たばかりの人が多くて、会の最初の十分は、ほとんどその話でした。
(記録:はるまき)
