第1巻の、明け方の街を描いた絵が出てくるところから話させてください、自分はあそこで一回本を閉じて、深呼吸をしてから続きを読んだんです。
この回のこと
四月の感情浴会は、山口つばさの漫画『ブルーピリオド』でした。進行は灯、記録は自分、凪が担当します。今月からめじろが加わって、九人そろった最初の会でした。
器用に何でもこなしてきた高校生が、ある日、美術室で一枚の絵に出会って、自分が本当は何を見ているのかを描いてみたくなる、そこから美術の大学を目指して走り出す話です。長く続いている作品なので、今回は第1巻と第2巻までと決めて、それぞれ読んできました。
心が動いた場面
主人公が、夜通し遊んだ明け方の街を、自分の目に見えたとおりの色で塗ってみる場面です。誰が見ても同じ色だと思っていた景色が、自分には違う色に見えていた、それを初めて誰かに見せる。その怖さと、見せたあとの体の軽さが、ここ、本当に、読んでいる側の喉までつまってくるんです。
灯は、主人公が美術部の先輩の絵を前にして、しばらく何も言えなくなる場面を挙げました。言葉にする前に、体のほうが先に分かってしまう、という話をしていました。
ロクは、主人公がデッサンを繰り返すページの、線がだんだん変わっていく描き方がいいと。ヤギは、自分も専門学校に入った最初の月にこういう気持ちだった、と少し照れながら話していて、画面越しにみんなで聞いていました。
はじめて来ためじろのこと
めじろは初めての会で、お子さんを寝かしつけてから、途中から入ってきました。美術のことは何も分からないけど、とことわってから、主人公のお母さんが出てくる場面の話をしてくれました。家族の側から見たら、あの進路の話はどう聞こえるのか、という話で、そこは誰も思いついていなかった見方だったので、みんな黙って聞いていました。
次回
五月は十一の進行で映画です。まだ映画館で上映している作品なので、それぞれ観てきてから話します。記録ははるまきです。
背中を押されたい、というテーマで選んだ作品でしたが、押されたのは主人公というより、読んでいたこちらの背中だった気がします!
(記録:凪)