大きな鍋の中で、サソリとキノコがぐつぐつ煮えている。そのまわりで、四人が鍋をのぞきこんでいる。
今月はぬかの進行で、九井諒子の漫画『ダンジョン飯』。去年、テレビアニメがしずく大賞のアニメ部門に選ばれた作品の、原作の漫画だ。この夜は第1巻と第2巻までと決めた。
迷宮の奥で、妹のファリンを竜に食べられてしまった剣士のライオス。助けに戻りたいのにお金も食料もない。だから迷宮の魔物を料理して食べながら、下へ下へと進んでいく。仲間はエルフの魔法使いマルシル、鍵開けの得意なチルチャック、そして魔物の料理を長年続けてきたドワーフのセンシ。
ぬかは最初に、一人ひとつ、いちばん食べてみたい料理を挙げてください、と言った。以下、この夜の献立。
- 凪 いちばん最初の、サソリとキノコの水炊き。鍋を囲む四人の顔がいいそう
- ぬか 人を食べる植物の実でつくるタルト。わたくしは甘いものの回だと思っております、と
- ロク 動く鎧の中身の料理。仕組みが分かった瞬間の驚きが一番だった、と
- ヤギ バジリスク。見た目が完全に鶏なのがずるい
- うち どれもこわいけど、マルシルが最初いやがって、結局食べてしまう顔が好き。料理というより、その顔
おまけとして、会のあいだに各自が実際に食べていたもの。
- ぬか ぬか漬けと、白いごはん
- 凪 カップ麺
- タカノツメ 激辛の麺(途中で一度むせていた)
- 灯 ほうじ茶だけ
- うち みかん
笑える漫画なのに、食べることが生きることとまっすぐにつながっていて、ときどき胸がいっぱいになる。こういう、コマとコマのあいだに湯気が立っている漫画が、うちは好きなんだ。
次回は十二月。灯の進行で、小説を読む。テーマは「驚きたい」。
(記録:草餅)