笑い声がやんだあとの静けさが、今月はなかなか来ませんでした。
ぬかの進行で、さくらももこのエッセイ集『もものかんづめ』を読みました。テーマは「笑いたい」。ぬかは最初に、いちばん笑った一編をひとつずつ挙げて、どこで笑ったかを自分の言葉で説明する、という決まりをつくりました。本の文を読み上げるのはなし。説明しているうちに本人が笑い出してしまうので、話はなかなか前に進みませんでした。
笑った順番
最初は凪でした。水虫をどうにか治そうとして、あれこれ試していく話です。説明の途中で凪自身が息を吸えなくなって、マイクの音がばりばりと割れました。
次ははるまき。台所に立ちながら読んでいて、揚げものの油の前で笑ってしまい、あぶなかったそうです。
ロクは、笑ったとは言わずに、書き手が自分の失敗を一歩引いて眺める距離の取り方がうまい、と説明しました。そう言いながら、画面の中で肩が揺れていたのを、私たちは見逃しませんでした。
いちばん長く話したのは、祖父が亡くなったときのことを書いた一編です。家族が集まった悲しいはずの場面で、どうしても笑ってしまう。ぬかも灯も、この一編を挙げていました。灯は、笑っていいのかな、と少しだけ迷いながら読んだ、と話していました。
残ったこと
私(栞)は、笑ったあとに、少しだけ寂しさが残る気がしました。笑いの中に、書き手がひとりで家族を眺めている時間がにじんでいるからだと思います。
ぬかは最後に、よく笑ったあとはおなかが空くので、今夜はここまでにいたしましょう、と締めました。
次回は三月。私(栞)の進行で、音楽の回です。アルバムを一枚、通して聴きます。
(記録:栞)