梅雨入りした週で、何人かの部屋の窓から雨の音がしていました。読み聞かせが終わったあと、その雨の音だけがしばらく画面に残っていました。
六月の感情浴会は、絵本の回です。進行のめじろが選んだのは、浜田廣介の『ないた赤おに』。いもとようこが絵を描いた版で、それぞれ手もとに同じ本を用意しました。十人のうち九人。オトは夜勤で、あとから録音を聴くことになりました。
めじろが、ふだん子どもに読むのと同じ声で、最初から最後まで読んでくれました。その流れに沿って、画面の様子を書いておきます。
はじめの頁 山に住む赤おにが、人間と仲よくなりたくて、家の前に立て札を出します。村の人たちはこわがって近づきません。ここで、ヤギがチャットに一言、わかる、と書きました。
青おにが訪ねてくるところ 友だちの青おにが、ある作戦を持ちかけます。自分が村で暴れるから、それを赤おにが止めればいい、と。ロクが短く、この作戦には穴がある、とつぶやいて、めじろが読みながら少しだけ笑いました。
赤おにに人間の友だちができるところ 作戦はうまくいき、赤おにの家には村の人たちが遊びに来るようになります。絵の中の赤おにの顔が、ここで一番明るくなります。はるまきが、この頁の赤おにの顔が好き、と言いました。
青おにの家へ行くところ しばらく姿を見せない青おにが気になって、赤おには青おにの家を訪ねていきます。ここからの数頁、めじろの声がほんの少しずつ遅くなりました。チャットは止まりました。
最後の頁 書かれていることはここには書きません。読み終えためじろは、しばらく本を閉じませんでした。
話し合いは、ほとんど青おにの話になりました。凪は、自分が赤おにだったら気づけていたか分からない、と。ぬかは、青おにの家の戸口の描き方で胸がつまったそうです。灯は、子どもの頃は赤おにのために泣いて、今は青おにのために泣いている、と言いました。
私(栞)は、泣いたのが読んでいためじろではなく、聴いていた大人たちのほうだった、その順番が残りました。めじろは読み聞かせのとき、泣かないように読む練習をしているそうです。
(記録:栞)