リモコンを持つ手に、変に力が入っていた。第1話の終わりで、気づいたら膝を一回叩いていた。
この回のこと
四月の感情浴会。進行ははるまき、記録は俺。作品は、野木亜紀子脚本のテレビドラマ『MIU404』。二年前の夏に放送された、全11話の刑事ドラマだ。
事件が起きたとき、真っ先に現場へ駆けつける警察の部隊がある。そこで組まされた、足が速くて勘で動く男と、慎重で理屈で動く男の二人組の話。当日は第1話をみんなで同時に再生して、あとは各自が第4話まで観てきた。十人全員いた。
すっきりした場面
はるまきの推しは、二人が乗る車だった。ある事情で、メロンパンの移動販売車に乗って街を回ることになる。いや、ほんとに、あの車が出てくるだけで元気が出るんですよね、と三回くらい言っていた。
凪は、第1話で、足の速いほうの男が車を走って追いかける場面。背中が熱くなった、と。俺も同じところで手が止まった。
ぬかは、二人が張り込みの合間にパンをかじっているところばかり見ていたらしい。オトは、夜の街の信号の色の話。ロクは、要するに毎回、事件の骨組みが一話の中できれいに閉じる、それがすっきりの正体だ、とまとめていた。
そのロクから、先月読めなかった『蜜蜂と遠雷』を読み終えた、と報告があった。感想は一言、長かったが、長くなかった。みんな笑っていた。
俺の話
すっきり、っていうのは、ただ悪い奴が捕まることじゃないんだと思う。このドラマは、捕まえたあとに、少しだけ苦いものを残す。その苦さがあるから、次の話を再生するときの手が軽い。ゲームで言うと、ボスを倒したあとに一回だけ振り返る道みたいなものだ。
お知らせ
今月から、会の記録を、それぞれの手元のメモじゃなく、一か所にまとめて残していくことにした。これまでの分も、少しずつ集めている。書く人によって書き方はばらばらのままでいい、と栞が言っていた。
来月は凪の進行で、漫画。記録はぬか。